2031年木星到達へ!ESAの木星探査機「JUICE」が極微の不規則衛星カリコレに照準

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2031年木星到達へ!ESAの木星探査機「JUICE」が極微の不規則衛星カリコレに照準

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の大型木星氷衛星探査機「JUICE(ジュース)」が2031年に開始する木星圏探査において、極めてエキサイティングな新たな探査ターゲットが浮上しました。
最新の国際惑星科学研究チームの軌道解析により、2031年10月にJUICEが木星周回軌道へ投入された直後の第1周回において、木星の極小な逆行不規則衛星「カリコレ(Kallichore)」へ約60万キロメートル以内まで最接近する絶好のフライバイ機会が巡ってくることが明らかになりました。

木星には現在90個以上の衛星が確認されていますが、その多くはガニメデやエウロパのような巨大なガリレオ衛星ではなく、木星の強大な重力に捕らえられた外側の「不規則衛星」と呼ばれる小さな天体群です。
カリコレは木星を逆行軌道で周回するカルメ群に属する微小天体であり、これまでの地上観測では位置の特定が難しく、詳細な軌道予測には最大で数万キロメートルもの不確実性が存在していました。

JUICEミッション運用チームは、この軌道誤差を劇的に圧縮することに成功した最新の地上観測データを受け、探査機の推進薬をわずかに調整してカリコレへさらに数万キロメートルから数千キロメートル規模まで超接近するフライバイ観測の可能性を本格検討しています。
巨大な氷衛星の海を探る主ミッションに加え、木星に捕獲された太古の始原天体を間近で激写する前例のないボーナス科学ミッションが実現しようとしています。

恒星食とハッブル望遠鏡が暴いた太陽系外縁部の始原的タイムカプセル

研究チームがカリコレの軌道をここまで精密に絞り込めた背景には、ハッブル宇宙望遠鏡とカナリア諸島の口径10.4メートル「カナリア大望遠鏡(GTC)」、そして背後の星を天体が隠す「恒星食」の観測を組み合わせた驚異的な天体観測技術の結晶があります。
天文学者たちはカリコレによる恒星食の瞬間を地球上の3地点で同時に捉えることに成功し、わずか1キロメートル未満というミリ秒角以下の精度で現在位置を確定させ、軌道予測の誤差を最大80パーセントも削減しました。

さらにこの精密観測により、地球から観測された太陽系外縁部の天体として史上最小サイズとなる、カリコレの直接的な物理特性が世界で初めて解明されました。
カリコレの等価直径は約3.8キロメートルと極めて小さく、長軸と短軸の比率が1.5対1という細長く歪んだジャガイモのような形状をしていることが判明しました。
また、光の反射率(幾何アルベド)はわずか3.7パーセントと木炭のように真っ黒であり、太陽系初期の有機物や炭素質物質に富んでいることが示唆されています。

この暗く細長い姿は、カリコレがかつて海王星以遠のカイパーベルト(太陽系外縁天体群)で誕生し、太陽系の惑星移動の過程で木星の巨大な重力に捕らえられた始原的な破片であることを強く物語っています。
JUICEが搭載する高解像度カメラ「JANUS」や分光計による観測が実現すれば、46億年前に太陽系の果てで生まれた物質の素顔を暴く歴史的な一歩となります。

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